姿消すNLD、市民の支持根強く 遠のくミャンマー民主化、続く闘争
ヤンゴン=福山亜希
ミャンマーの民主化指導者アウンサンスーチー氏が率いる「国民民主連盟」(NLD)が28日、政党としての資格を失うことになった。2年前のクーデターで権力を握った国軍が事実上の解党に追い込んだ形で、1980年代からミャンマーの民主化運動を支えてきた政党が姿を消すことになる。
NLDが圧勝した2020年の総選挙に不正があったとする国軍は21年2月1日、クーデターを起こしてスーチー氏ら複数のNLD幹部を拘束。国軍主導でやり直しの総選挙を実施すると表明する一方で、NLDを解党処分する意向を示すなど、国民に人気が高いスーチー氏とNLDの排除を進めてきた。
国軍は今年1月26日、党員数などの条件を定めた政党登録法を発表し、申請しない政党は資格を抹消するとした。国軍統制下の選挙管理委員会によると、申請の期限は28日午後4時で、「NLDは申請しなかった」とした。
過去にも資格を抹消されたNLD
NLDの党員はクーデター後…