林外相、今週末の中国訪問を検討 ウクライナ情勢や邦人拘束を協議へ

岸田政権

長崎潤一郎
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 林芳正外相が4月1~2日の日程で中国を訪問し、秦剛(チンカン)外相と会談する方向で検討していることが28日、わかった。日本政府関係者が明らかにした。ロシアによるウクライナ侵攻や、北京で日本の製薬大手・アステラス製薬の社員が拘束された事件などについて話し合うとみられる。

 林氏の訪中は、岸田文雄首相と中国の習近平(シーチンピン)国家主席が昨年11月に会談した際、調整することで一致していた。今回実現すれば、日本の外相の訪中は、2019年12月の茂木敏充氏以来で、3年3カ月ぶり。

 会談で林氏は、ロシアによるウクライナ侵攻について、中国が責任ある役割を果たすよう求める。中国による沖縄県尖閣諸島東シナ海での活動についても改めて懸念を示すとみられる。また、北朝鮮による核・ミサイル開発などについても意見交換する見通しだ。(長崎潤一郎)

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2023年3月29日7時51分 投稿
    【視点】

    4月中旬に軽井沢でG7(日米欧)外相会合、翌月に広島でG7首脳会合を控え、重要な訪中になります。とはいえ中国はウクライナに侵攻したロシアと連携を保ち、台湾問題では「内政干渉」を許さないので、日本との溝はなお深いものがあります。かつ、共産党が