宝塚歌劇団宙組(そらぐみ)の新人公演「カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~」が3月28日、宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)であった。おなじみ「007」のジェームズ・ボンドが活躍する物語。注目のボンドは105期生の大路(おおじ)りせが新人公演初主演にして一本もの、大人の男の役に初々しく挑んだ。
「ライトがすごくまぶしくて、真っ白の世界。舞台から見えたのは、見たことのない景色でした」。緊張感あふれる舞台の終演後、大路は初主演の感想をそう語った。
イアン・フレミング原作。脚本・演出の小池修一郎が宝塚オリジナルストーリーに仕立てた。本公演でボンドを演じているトップスター真風涼帆(まかぜ・すずほ)、トップ娘役の潤花(じゅん・はな)は今作で退団する。
大路は長身でスーツがよく映える。まっすぐで力強いまなざしが印象的だ。ただ、緊張のためか、演技が少し硬かった。ボンドは大人の色気が求められる。
大路自身、「課題がたくさん見つかりました。全力で向き合い、精進していきたい」と話した。
背中を押してもらった真風涼帆の言葉
本役の真風のことは「男役の…