【動画】甲斐犬・柴犬約100匹の多頭飼育崩壊の現場=御船紗子撮影
甲斐犬などの飼い犬を衰弱させたとして、警視庁は、元ブリーダーの尾川隆容疑者(46)を逮捕し29日発表した。自主廃業後も飼い犬の数が多すぎて飼育できない状況で、引き取り手を早急に確保する必要があったとされる。約100匹までに増えていた犬たちは、どうなったのか――。
1月下旬、保護団体の「ワン・モア・フィールド」(OMF、横浜市)の代表、天尾奈美子さんの元へ1通のメールが届いた。送り主は、家宅捜索した警視庁からの連絡を受けた東京都動物愛護相談センター。尾川容疑者が飼育能力を超えた状態になっている、というものだった。
東京都八王子市にある尾川容疑者の自宅を兼ねた「飼育場」を訪れると、屋外に設置された簡易テントのようなものの下に、20匹ほどがケージに入れられていた。強い臭いが鼻をつく地下駐車場には、薄暗い空間に木製の台車に積み上げられた計数十個のケージがあり、その中にも犬が入れられていた。
屋内外にいたのは、甲斐犬7…