第2回「かっこいい田舎」を突き詰める、デザインとアートの町づくりとは
三木一哉
その小さな町は、北海道北部にある。
東川町と聞けば、ピンとくる人も少なくないはずだ。道内の過疎化が進むなか、写真や日本語学校といったひと味違った手法で「人口の増える町」として知られるようになった。
その町づくりのポイントは、「デザインとアート」だったという。
4年に1度の統一地方選が始まった。地方選挙は我々に何をもたらし、どう生活を変えるのか。人口減少や高齢化で地方自治が危機に立たされるなか、そこに光は見えるのか。答えを探すため、記者が会いたい人たちを訪ねた。
いったい、どういうことなのだろう。
答えを探るため、訪ねたのは前町長の松岡市郎さん(72)。今年2月、5期目を限りに勇退した。
20年にわたる町づくりを振り返る際、松岡さんが選んだ言葉が「デザイン」と「アート」だ。
もとは町職員。町長に就任した2003年は、「平成の大合併」にあたる時期だった。
「農村ならではの美しさ」とは
人口約8千人の東川町にも…

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