乳児揺さぶり傷害 父の無罪判決に対し、検察側が控訴断念
松浦祥子
大阪市内の自宅で2017年11月、生後2カ月の長男に暴行を加えて頭部に急性硬膜下血腫などを生じさせたとして、傷害罪に問われた写真家の父(59)について、大阪地検は31日、無罪とした一審・大阪地裁判決を受け入れ、控訴を断念した。父の無罪が確定する。
検察側は、父が長男の体を激しく揺さぶるなどの暴行を加えたなどとして懲役5年を求刑したが、一審判決は「激しく揺さぶるなどの暴行でなくても、軽い力でけがが生じた可能性がある」と指摘。父には虐待の動機もなく「暴行を加えたと認めるには合理的な疑いが残る」と判断していた。
大阪地検の北岡克哉次席検事は「控訴しても裁判所の判断を覆すのは困難と判断した」とのコメントを出した。(松浦祥子)
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