おでかけ関西 ちょっとウラ話
太陽が水平線に近づくと、空が鮮やかなオレンジ色に染まった。対岸のガントリークレーンが影絵のように浮かび上がる。
カップルも、観光客も、ただ黙って西の空を見つめている。
ここは天保山地区(大阪市港区)にあるサンセット広場。団体客らでにぎわう水族館「海遊館」から裏手に回ると、一転して静かな波止場がある。美しい夕日が映えるスポットとして知られる。
ともに大学生の北山寛大さん(20)と吉岡明音さん(20)は、ネット上で見た写真にひかれて足を運んだ。北山さんは「赤い夕日とクレーンとのコントラストが、すっごくいい」、吉岡さんは「青から赤へ、空の色のグラデーションがきれい」と息をのんだ。
ベンチやカフェが整備され、水族館や買い物帰りに飲み物片手で過ごせる。近くで発着する観光船サンタマリア号が夕影に重なるときの、後光が差したような美しさも評判だ。
10分歩くと、また「夕日の名所」
南西に約10分歩くと、もう一つの「名所」がある。
大阪港に突き出た中央突堤の…