4月23日投開票の衆参五つの補欠選挙をめぐり、公明党が自民党の立候補予定者に推薦をいまだに出していない。最も早い同6日に参院大分選挙区で告示が迫るなか、3月30日の党会合でも推薦を決めなかった。次期衆院選をめぐる候補者調整で生じた自公間の摩擦を遠因に「推薦保留」で主導権を握ろうとするが、自民の反発は日に日に強まっている。
首相官邸で29日、岸田文雄首相と会談した公明党の山口那津男代表は、推薦問題について記者団から問われると「その話はしていない」と淡々と語った。その前日の記者会見では、「まだ最終的にどうするか両党で話し合いが尽くされていない」と調整中であることを強調した。
投開票まで1カ月を切るなか、5補選のうち一つも推薦決定を出していない状況は異例だ。公明幹部は「いまの段階で推薦が出ていないのは、明らかに遅い」と指摘する。
自民候補のなかには、ポスタ…