ローマ教皇の容体は次第に回復 バチカンが声明、病室で「仕事再開」
パリ=宋光祐
ローマ教皇庁(バチカン)は30日、呼吸器の感染症で入院したフランシスコ教皇(86)の容体について、「次第に回復している」と発表した。同日午後には病院で執務に復帰したという。
バチカンのマテオ・ブルーニ報道官は声明で、教皇が入院当日の29日夜に病室でよく眠り、30日には予定された治療を続けて受けていると明らかにした。「朝食の後で新聞を読み、仕事を再開した」と説明している。
イタリアのANSA通信は同日、病院関係者の話として、教皇の病状について、「ウイルスによる軽度の気管支炎」と伝えた。
教皇は昨年12月のインタビューで、健康上の問題などで職務が続けられなくなった場合に備え、辞表に署名していることを明らかにした。昨年末に95歳で亡くなった前教皇ベネディクト16世が、終身制で務めるものとされてきた教皇職から「生前退位」したこともあり、欧米メディアではフランシスコ教皇の健康状態に関心が高まっている。(パリ=宋光祐)
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