ロシアのプーチン大統領は3月31日、新しいロシアの外交政策の概念を承認する大統領令に署名した。ロシアを独特な「国家文明」と宣言し、単なる国家ではなく、ユーラシアと太平洋地域の強国として特別な地位を確立すると主張した。国外のロシア人やロシア語を保護する立場にあるとした。ウクライナ侵攻を正当化する狙いがあるとみられる。
ロシアのラブロフ外相は同日の国家安全保障会議で「特別軍事作戦(ウクライナ侵攻)後に加速した地政学的な変化を反映した」と説明した。外交政策の概念は、ロシアの外交指針で、前回の更新は2016年だった。
新概念では、「ロシアは自国や同盟国の防衛」などに加え、「在外の国民の保護」のために軍を使用できると規定した。自国民の保護を理由に、他国に侵攻することを認めた。
「自らを米欧の敵とは考えて…
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去年の秋頃から、ロシアが「新しい外交概念」を構築中であるという話は、モスクワの友人からも駐日ロシア大使からも聞きました。モスクワの友人は、これまでの「友好国」「非友好国」に加え「敵国」というカテゴリーが生まれ、日本は「敵国」とされる可能性が
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今日の国際社会の大原則は、主権国家から成る体系ということのはずだが、その原則に挑戦する大胆不敵な試みである。 プーチン・ロシアが近年、近隣国の主権を蹂躙することは現象としてあったが、今回それを理論化したというところか。 たとえば、ウクラ

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