首相「避難指示解除は復興のスタート」 福島県富岡町の桜の名所へ
里見稔
【動画】避難指示が解除された夜の森の桜並木を楽しむ人たち=井手さゆり撮影
岸田文雄首相は1日、東京電力福島第一原発事故による「帰還困難区域」のうち、避難指示が一部解除された福島県富岡町を視察した。桜の名所として知られる「夜の森地区」での式典であいさつし、「避難指示解除は決してゴールではなく、復興の一つのスタートだ」と述べた。
首相は式典後、豚丼や牛串などの屋台が立ち並ぶ会場内で地元の特産品を扱う屋台に立ち寄った。パッションフルーツを使った洋菓子を試食し、「かむと味が広がっておいしい」。地元のコメでつくった日本酒を購入した。福島県の内堀雅雄知事や富岡町の山本育男町長とともに周辺の桜並木も散策。記者団に「政府としてもさらなる環境整備、産業、生業の創出に力を尽くしていかなければならない」と語った。
福島県では昨年6月以降、帰還困難区域のうち、除染を先行して進めた「特定復興再生拠点」の避難指示が順次解除されている。これまでに葛尾村、大熊町、双葉町、浪江町で解除され、富岡町は1日に解除された。(里見稔)
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