ローマ教皇が笑顔で退院 「私はまだ生きています」と記者団に冗談も
ローマ教皇庁(バチカン)は1日、呼吸器の感染症で入院していたフランシスコ教皇(86)が退院したと発表した。イタリアでは入院先の病院前に連日、報道陣が集まるなど、教皇の健康状態に注目が集まっていた。
バチカンのマテオ・ブルーニ報道官によると、教皇は1日朝、治療にあたった医療関係者らに感謝を述べてローマ市内の病院を退院した。呼吸困難を訴えて3月29日に入院した当初はウイルスが原因の気管支炎と診断され、入院が長引くとの見方も出ていた。
バチカンやイタリアメディアによると、その後は経過が良好に推移し、入院翌日の3月30日午後には病室で執務を再開していた。同31日には病院内にある小児腫瘍(しゅよう)科の病棟を訪れ、生後数週間の男児に洗礼を行ったという。
英BBCによると、教皇は1日朝に病院から出てきた際、記者団に「私はまだ生きています」と冗談を言った。迎えの車に乗り込んでからは、窓を開けて集まった人たちに笑顔で手を振りながらバチカンに戻っていったという。(パリ=宋光祐)
- 【視点】
入院した病院で男児に洗礼を授けたローマ教皇。体調が万全でなくても職務をまっとうされる姿勢に強い責任感が現れています。周りに心配させまいとしているのか、「私はまだ生きています」とジョークまで。ローマ教皇は70代後半の時もハードスケジュールで、
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