マリン首相が「厳しい選挙」に直面 右派はティックトックで追い上げ
北欧フィンランドのマリン首相が「厳しい総選挙」を戦っている。党首として率いる社会民主党を含め、3政党がいずれも支持率2割ほどの大接戦。新型コロナや隣国ロシアによるウクライナ侵攻に対処してきたが、エネルギー価格の高騰による生活苦で国民には不満がたまっている。一方、第1党の座をうかがう右派「フィンランド人党(フィン党)」は動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」で若者票の掘り起こしを狙う。
「フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟が決まった。応援してくれた全ての国に感謝します。同盟国として、私たちは安全を(他国に)与え、(他国から)受け取る。互いを守り合うのです」
マリン氏はツイッターの投稿で、NATO加盟の意義を発信した。批准を渋ってきたトルコの議会がフィンランドの加盟を承認し、必要な加盟全30カ国の批准手続きが終了。フィンランドの加盟が確定したからだ。
マリン氏は、昨年2月に始まったロシア軍によるウクライナ侵攻を受け、フィンランドの軍事的中立からNATO加盟という歴史的転換をニーニスト大統領と共に主導した。選挙直前の「朗報」は、マリン氏に有利に働くかにみられた。
記者がロシア国境に近い街を訪れると意外な反応が返ってきました。国境付近の市民はマリン首相をどう見ているのでしょうか? そして、若者に人気があるとされる政党候補の集会でも予期せぬ風景が広がっていました。
「ロシアを挑発するな」
ところが、ロシアとの国境か…
- 【視点】
きっちりフィンランドの人たちの声を拾ってきている記事だな、と思ったらやはり金成記者の記事だった。トランプ王国を取材された金成記者だからこそ、国際的に知名度のあるマリン首相に焦点を当てるだけでなく、フィンランドの人たちの本音に迫った記事になっ