石本正、75年の画業たどる 京都で初の大規模回顧展が開幕

[PR]

 舞妓(まいこ)や裸婦の官能的な表現で知られる日本画家・石本正(しょう)(1920~2015)の75年に及ぶ全画業を紹介する「生誕100年 回顧展 石本正」(朝日新聞社など主催)が4日、京都市京セラ美術館で開幕した。

 生まれ故郷・島根県にある個人美術館、浜田市立石正(せきしょう)美術館の門外不出の作品と、全国から集めた代表作を含む計約140点を展示している。初の大規模な回顧展が、活動拠点だった京都で実現した。

 石本は、京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)で日本画を学んだあと、ヨーロッパの中世美術も広く研究・吸収したことで華麗かつ情念的な作風を確立した。

 会場では、青年時代からの作品を順を追って展示し、時代によって好んだモチーフや作風の変遷を展望するまたとない機会となる。

 没後新たにアトリエで見つかった素描や、絶筆となった「舞妓(未完)」も紹介。青年時代から最晩年までの作品を一堂にそろえ、最期の瞬間まで絵画一筋に生きた石本の生涯と創作の原点に迫っている。

 5月28日まで。月曜休館。一般1800円など。日時指定予約を推奨。問い合わせは京都市京セラ美術館(075・771・4334)。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら