誹謗中傷は「今までもあった」 被害訴えたDeNAエスコバーの願い
開幕したばかりのプロ野球で、あってはならないことが起きた。
横浜DeNAベイスターズのエドウィン・エスコバー投手(30)が3日、自身のツイッターで、SNSを通して人種差別や誹謗(ひぼう)中傷を受けたと明らかにした。
ツイッターの投稿には受け取ったダイレクトメッセージが添付されており、「お前の家族は全員死ぬ」などと書かれていた。
エスコバーは2日の阪神戦で救援し、2点本塁打を浴びた。チームは3連敗し、メッセージはその後に送られてきた。
なぜ受け取ったメッセージを公開したのか。
4日の試合後、本人にその思いを尋ねた。
来日7年目になるエスコバーによると、これまでも自身のプレーを侮辱するメッセージを受け取ったことはあるという。
気にしないように努めていたが、今回は家族を巻き込むような言葉があり、「これまでと違う対応が必要だった。家族を守りたかった」。
日本野球機構は開幕前の3月29日、「SNS等への投稿についてのお願い」と声明を出していた。その中で「昨シーズンはSNS等において、懸命にプレーする選手に対する誹謗中傷、侮辱や脅迫等の心ない行為が相次ぎました」と言及。続けて「今春のキャンプイン後もその兆候は続いています」と指摘した。
このような流れもあり、エスコバーは「自分のためにも、他の選手を守る意味でも投稿をした」と語った。
また、選手を誹謗中傷する人に向けては「ファンとして大きな過ちを犯している」と指摘し、今後は同様のことが起きないように要望した。
エスコバーへの誹謗中傷を受け、球団もSNSで「法的措置をとる場合がある」と投稿した。
SNSで簡単に意見が言える時代ではあるが、選手の人格を傷つけたり、本人や家族を脅迫したりすることは当然許されない。
エスコバーは言った。
「チームのためにベストを尽くしているので、それを応援して欲しいという気持ちだけです」(加藤秀彬)
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