「理想的だ」中国側が評価したマクロン氏の発言 フランスの狙いは?

有料記事ウクライナ情勢

パリ=宋光祐 北京=冨名腰隆
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 フランスのマクロン大統領は6日、北京で習近平(シーチンピン)国家主席と会談した。両首脳は共同宣言でウクライナ侵攻について、「核兵器を使ってはならない」とロシアに対して呼びかけた。欧州と中国はここ数年、人権問題をめぐって関係がこじれてきたが、互いに共通する主張を強く打ち出すことで結束を強調した。

 マクロン氏は会談の冒頭で習氏に、「ロシアに理性を取り戻させるためにはあなたが頼りだ」と語りかけた。会談後の共同宣言では、「核兵器は完全にこの紛争から排除されなければならない」と指摘。この点で中国側と考えを共有していると説明した。

 ウクライナ侵攻をめぐっては、欧州連合(EU)の加盟国の間でロシアに対する中国の兵器支援への警戒感が強い。AFP通信によると、マクロン氏は北京到着後の5日、中国を念頭に「侵略者を助けるなら、何者であっても国際法違反の共犯者になる」と語った。

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    菅野志桜里
    (弁護士・国際人道プラットフォーム代表)
    2023年4月11日8時29分 投稿
    【視点】

    今回のマクロン大統領は、まるで出来の悪い「仲介者」のお面をかぶったビジネスマン。 IPAC(対中政策を考える列国議員連盟)加盟のヨーロッパ勢は、このマクロン大統領の姿勢に激怒し、カナダやオーストラリアの議員も含む30人の連名で、即刻強い非

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