木桶の文化は絶やさない 醬油の蔵元らが挑む復活プロジェクト

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大村美香
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 古くから醬油(しょうゆ)、みそ、日本酒など伝統食品の発酵に使われてきた大容量の木桶(きおけ)。しかしタンクでの大量生産が主流になり、製造技術は途絶えそうになっていた。危機感を抱いた醬油の蔵元たちが中心になって、桶づくりに取り組む動きが広がっている。2013年に最初の一つを完成させてから10年。新しい桶が次々と生まれている。

 毎年1月、香川県小豆島のヤマロク醬油で「木桶職人復活プロジェクト」による木桶づくりが行われる。今年も、木桶に関わる食品メーカーや流通業者、大工らが集まり、力を合わせて高さ、直径各2メートル前後の大きな桶を3本作った。

 吉野杉の板を削り、丸く組み合わせる。底板を落とし込み、地元の真竹で編んだたがをはめていく。

 集まって作るのは、技術を共…

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    大村美香
    (朝日新聞記者=食と農)
    2023年4月10日11時8分 投稿
    【視点】

    記事の筆者です。1月、小豆島で木桶づくりと木桶サミットを取材しました。ちょうど強力な寒波の襲来と当たってしまい、会場は冷たい風の中、極寒だったのですが、参加者の熱気にあふれていて圧倒されました。合言葉は「やったるでー」「オッケ(桶)-!」。

    …続きを読む