武漢の海鮮市場からタヌキの遺伝情報 コロナ「起源」で中国が調査
野口憲太
新型コロナウイルスの集団感染が世界で最初に確認された中国湖北省武漢市の海鮮市場で、流行初期に採取された新型コロナウイルス陽性の検体から、タヌキなどの遺伝情報が検出されていたことが分かった。中国疾病対策センター(CDC)などの研究チームが5日付の科学誌ネイチャーで発表した。
これらの動物はヒトへの感染を媒介する「中間宿主」となる可能性がある。ただ、動物の感染が確認されたわけではなく、論文は「このウイルスの起源を決定することはできない」としている。
研究チームは、流行初期の2020年1月、市場やその周辺の屋台や床などの環境表面や、冷凍庫内の動物の死体や野生動物の排泄(はいせつ)物などから計約1400点の試料を採取。分析の結果、環境からの約920点のうち約70点(約7・9%)が新型コロナ陽性だった。一方、動物からの約460点はいずれも陰性だった。
新型コロナ感染症は19年1…

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