政府が大阪のIR認める方向 日本初のカジノ、2029年開業目指す

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 カジノを含む統合型リゾート(IR)について、政府は大阪府・市の整備計画を認定する方向で最終調整に入った。14日にも岸田文雄首相を本部長とするIR推進本部の会合を開き、意見を踏まえて国土交通相が正式に決める。同時に申請していた長崎県の計画については、継続審査とする方向で調整している。

 大阪の整備計画は2029年の開業をめざしている。大阪湾の人工島「夢洲(ゆめしま)」にカジノ施設や国際会議場などをつくり、年間の来訪者数は約2千万人を見込む。費用は初期投資で約1兆800億円。計画が認定され、カジノ免許付与などの手続きが進めば、日本で初めてのカジノ施設となる。

 一方、長崎県は佐世保市のテーマパーク「ハウステンボス」の敷地内に誘致する計画。27年の開業をめざすとしていた。認定の判断は先送りとなる見通しだ。

 大阪と長崎は昨年4月、整備計画を申請した。外部有識者でつくる審査委員会が、国際競争力や事業者の運営能力、ギャンブル依存症対策への取り組みなどを審査した。観光庁が事務局となっている。所管する斉藤鉄夫国交相は同委員会からの報告書を11日に受け取ったとみられている。

 IR誘致をめぐっては、9日に投開票された大阪府知事大阪市長の「ダブル選挙」で争点の一つとなった。経済波及効果やギャンブル依存症対策などが問われた。知事選、市長選いずれも誘致に賛成した大阪維新の会の候補が当選した。

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    明石順平
    (弁護士・ブラック企業被害対策弁護団)
    2023年4月12日14時42分 投稿
    【視点】

    日本は世界最悪のギャンブル依存症大国と言ってよい。 かなり前のものになるが、平成26年8月29日に行われた、当時の田村厚生労働大臣の記者会見の一部を引用する。 この中で、ギャンブル依存症患者が国内に536万人いると認めており、かつ、

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