ChatGPTで仕事は変わる? 企業が期待する「副操縦士の役割」
1日約6千件。
JR西日本に寄せられる電話やメールの数だ。列車運行、運賃、予約、意見や要望。内容は多岐にわたる。
JR西日本カスタマーリレーションズ(兵庫県)の社員らが対応を担う。多い時は1人で1日60件もの応対が必要だ。
「コールセンターはクレームが多いというイメージもあって、人材確保が難しい。鉄道の専門的知識が必要なので、教育にも時間がかかる。人だけで対応するには限界がある」と案内・忘れ物事業部の林美智課長は言う。
仕事は電話の応対だけではない。サービス改善のため、すべての電話やメールを要約し、鉄道の関係部署に伝える。要約が正しくできているか、一つひとつを管理者が手直しする。
この要約を対話型AI(人工知能)「ChatGPT(チャットGPT)」でできないか。AI開発を担う企業「ELYZA(イライザ)」(東京都)とプロジェクトを進めている。
彗星(すいせい)のごとく現れたチャットGPT。要約や資料探しを手助けしてくれ、労働時間の短縮や効率化の可能性も広がっています。仕事の現場でどのような変化があるのでしょうか。
「AIは副操縦士」 サポート役として活用進む
コールセンターにメールで届…
- 【解説】
対話型AIについては、未成熟な技術ということもあり、社会全般で広範囲に活用されるまでには紆余曲折があると思います(対話型AIに対しては、開発を一時停止すべきという意見も出ています)。しかし、参照するデータが限定的で、予想外の事故が起こりにく
- 【視点】
「副操縦士」というのはチャットGPTを「あくまで参考」として活用する路線であり、これは確かに納得できる。が、人間とはすぐに何かに依存してしまう残念な存在だ。「軒を貸して母屋を取られる」の言葉どおり、「あくまで参考」と言いつつ、いつの間にかそ