「順調に接近」する米国とベトナム 米国務長官が初訪問、その思惑は

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ハノイ=清宮涼 マニラ=大部俊哉
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 ブリンケン米国務長官は15日、就任後初めてベトナムを訪れ、首都ハノイで共産党のグエン・フー・チョン党書記長らと会談した。南シナ海や台湾海峡で軍事活動を活発化させる中国への警戒感を背景に、安全保障協力や二国間関係の強化を協議した。

 「両国の重要なパートナーシップを強化する新たな一歩の表れだ」。ブリンケン氏はハノイの新たな米国大使館の着工式に出席し、こう誇った。

 かつて戦火を交えた米国とベトナムだが、1995年に国交を正常化。その後両国を接近させたのが、南シナ海で強引な海洋進出を続ける中国の存在だ。

 ブリンケン氏は中国を念頭に、「(米ベトナムは)ルールに基づく国際秩序を尊重しており、自由で開かれ、繁栄し、安全なインド太平洋地域をともに促進している」とも強調した。

 バイデン米政権は安全保障や経済協力の面でベトナムを重要視し、関係強化を図ってきた。2021年にはハリス副大統領が米副大統領として初めて、ベトナムを訪問した。

 今年は、米ベトナムが「包括的パートナーシップ」締結に合意してから10年の節目にあたる。米側は関係のさらなる格上げを目指しており、ブリンケン氏は「数カ月のうちに(二国間関係を)さらに高いレベルに引き上げることを望んでいる」と意欲を示した。

 ただ、ブリンケン氏はこの日、報道陣の前で中国を直接名指しすることはなかった。米中対立が深まるなか、中国への過度の刺激を避けたい思惑もうかがえた。

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