記者が高校生のころ、ボロボロになるまで読み込んだ「DUO」という英語の単語帳がありました。例文を使って重要単語や熟語が身につくという触れ込みで、1994年に出版された後、改訂を重ね累計約500万部のロングセラーとなっています。ユーザーから「最強の単語帳」とも呼ばれる「DUO」の著者である鈴木陽一さんに、効率的な英単語の勉強法を自身の受験生時代の経験を交えて聞きました。
――私も「DUO」を大学受験の時に使っていました。文章だと単語が不思議と覚えられたのが印象に残っています。どうしてこの本を出そうと思ったのですか?
「まず、僕の学生時代の話をさせてください。僕はずっと勉強が嫌いで、英語も苦手でした」
「千葉県内の公立中学・高校時代は陸上部に入っていて、走り高跳びをやっていました。監督は走るのが専門の人だったので、自分で練習メニューを考えていました。高校生の時に陸上の全国大会を目指しましたが、関東大会で敗れてしまって。そこでどうしよう、と迷ったわけです」
「全国で一番が取れないなら、何か別のことで一番が取りたい。幼稚かもしれませんが、その時は『社長になろう』と思いました。そのためには大学に行かないといけない。そのころ、偏差値は40台後半くらいだったので、浪人して、独学で受験勉強をすることにしました」
――予備校などには行かなかったのですか?
「行かなかったですね。お金がかかるのも親に悪いですし。それに陸上部で先生に教わらずにやってこられたのだから、勉強も自分でやってみようと考えました」
「志望校は早稲田大学で、当時の受験科目は国語と世界史、そして英語でした。国語は何とかなるだろうと思いましたが、世界史と英語は苦手だったので、ちゃんとやらないといけない。そこで僕は『アメリカに語学留学中の日本人』という設定で生活をするようにしたんです」
世界史を勉強しながらも英語を覚える
――「留学生」という設定ですか?
「はい。朝から晩まで英語し…
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- 【視点】
外国語を単語だけではなく、例文で覚えるという手法は大賛成です。とても頭に入りやすいですよね。私は以前に中国とロシアで勤務していたので、帰国後も中国語とロシア語がさびれないよう時折勉強しています。でも、なかなかまとまった学習時間を取るのは難し
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