コロナ9波は「8波より大規模の可能性」と専門家 死者発生が継続も
神宮司実玲
厚生労働省に新型コロナウイルス対策を助言する専門家組織の有志は19日、今後起こりうる「第9波」は、「第8波」より大規模となる可能性がある、との見解を示した。海外と比べて人口に占める感染者の割合が低いため、コロナの5類移行後も、高齢者を中心に死者が継続して発生する可能性もあるとも指摘した。
感染症の専門家らが同日の専門家組織会合で示した。流行の波ごとに流行規模が縮小している英国と日本の状況を比較したところ、献血者の自然感染による抗体の保有率が英国は86%だったが、日本は42%にとどまっていた。感染者の割合が低いことから、日本は第9波も第8波より大規模になる可能性が残されているとした。
また、日本は75歳以上の後期高齢者の人口規模が大きいため、今後ワクチン接種率が現状から上がらないまま、対策緩和後の感染レベルが欧米と同じくらいになると、死者数が他国と比べて多い状況が続く可能性があるとした。ただ、流行株の特徴、獲得した免疫の減衰の程度など不確定な要素も多く、「正確な予測は困難」としている。
さらに、第7波(昨年7~9…