第35回首相襲撃の衝撃走る和歌山補選 維新が保守王国で仕掛ける「空中戦」
白見はる菜 菅原普 寺沢知海
衆院和歌山1区補選の応援演説に訪れた岸田文雄首相に爆発物が投げられた事件翌日の16日、和歌山市での屋外の演説会場の様子は事件の衝撃の大きさを物語っていた。聴衆は囲いの中に集められ、1カ所に絞られた入り口で警察官が金属探知機を片手に手荷物検査をしていた。聴衆にはビデオカメラのレンズが向けられ、警察犬も投入される厳戒態勢のなか、演説会は始まった。
「まさに政治というのは命がけの仕事だ」と自民党の世耕弘成参院幹事長が切り出した。1区で2012年から戦ってきた自民前職の門博文氏(57)への応援演説で、世耕氏は「一時的なムードとか雰囲気で投票しないでいただきたい」と強調した。ムードや雰囲気とは、統一地方選前半戦で伸長した日本維新の会の勢いを指す。
新顔で元和歌山市議の林佑美氏(41)を擁立した維新は、隣の奈良県知事選で勝利するなど関西を中心に勢力を拡大した。
自民陣営に危機感 知事の動向注視
「維新の風なんてどこに吹い…
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら

統一地方選挙・衆参補選2023年
ニュースや連載、候補者など選挙情報を多角的にお伝えします。[もっと見る]