独立系金融アドバイザー5年で倍に 「玉よりも石多い」と金融庁幹部

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稲垣千駿
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 特定の証券会社に属さず、投資家の相談に乗りながら金融商品の購入を取り次ぐ独立系金融アドバイザー(IFA)が増えている。コロナショック後の相場環境が堅調で、投資を始める人が増えたことなどが追い風になった。ただ、自らの利益のために不適切な助言をするIFAも目立ち始めている。

 IFAは個人投資家資産運用の提案をしたり、金融商品などを紹介したりする「金融商品仲介業者」の一つ。特定の金融機関に属さず、独立して活動している。「IFA法人」という運営会社に所属するか、個人で仲介業の登録をする。証券会社の出身者が多い。

 商品の売買手数料や、投資信託の預かり資産に応じた信託報酬の一部などが報酬になる。個人の投資を後押しし、株式市場を活性化させるためとして、2004年に仲介業制度が導入されたのを機に広まった。

「IFAで収益源強化」 提携進めるネット証券

 日本証券業協会によると、IFAなどの金融商品仲介業者の登録外務員数は、17年末の3123人から22年末には6148人に増えた。資産運用への関心の高まりや、より高い報酬を目指して会社から独立する動きが広がったことが背景にあるとみられる。

 IFAが顧客の取引を仲介す…

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    中川透
    (朝日新聞編集委員=経済、暮らしとお金)
    2023年4月30日12時36分 投稿
    【視点】

    複雑でわかりにくい金融商品が多い投資の世界。政府が「貯蓄から投資」を呼びかけるなか、アドバイザーの役割は今後高まります。その一方で、だれが信頼に値するアドバイザーなのかの見極めがむずかしく、現状はアドバイザー選びのアドバイスが必要な状況です

    …続きを読む