歌舞伎町で「立ちんぼ」させた疑い ホストの男、売掛金回収目的か
東京・歌舞伎町の大久保公園周辺で女性に売春の客待ちをさせたとして、警視庁はホストの男(25)=住居不詳=を売春防止法違反(客待ち)の教唆容疑で逮捕し、27日発表した。男は容疑を認め、「自分の売り上げや指名数を上げるため、女性客をそそのかした」と話しているという。
保安課によると、男は3月、自身が働くホストクラブの女性客(23)に対し、「生活費に困っているなら立ちんぼしてみなよ」「立ちんぼで稼いだら、店でも会えるし(売掛金の)返済もできる」とそそのかし、今月10日に大久保公園近くの歩道上で売春の客待ちをさせた疑いがある。
女性は同日、巡回中の警察官に同法違反容疑で現行犯逮捕され、その後ホストの男にそそのかされて仕方なく売春をやった、という趣旨の供述をしていた。逮捕されるまでの約40日間にわたり客待ちを続ける一方で男のホストクラブにも連日通い、常に20万円程度の売掛金を抱えていた、とも説明。売春による売り上げの8割をその支払いとして男に渡していたという。
警視庁が昨年までの5年間に歌舞伎町で客待ちをしたとして摘発した女性らの数は年20~50人台で推移。今年は4月までに18人を検挙しており、いずれも大久保公園周辺で客待ちをしていた。昨年には売春する女性を自治体などの支援へつなぐ「専門相談員」を全国で初めて設置し、1年間で女性15人を支援につなげたという。(御船紗子)