好調ベイに漂う「1998年」の雰囲気 マシンガン打線の再来なるか

加藤秀彬
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 (27日、DeNA7―6ヤクルト)

 あの「マシンガン打線」の再来なのか。

 三浦大輔監督は今のDeNAを「1998年の感じ」と表現する。選手として日本一を味わった、25年前と同じ雰囲気というのだ。

 毎日のように主役が変わる。自分も、自分も、と全員が貪欲(どんよく)な気持ちで打席に立つ。前日までのチーム打率2割5分1厘はリーグトップ。その打線がこの日も14安打と爆発した。

 4点ビハインドの六回だ。先頭の伊藤光は左中間へ二塁打を放つと、拳でベースをたたいて感情を表した。次打者の林琢真は三塁線へのゴロで一塁へヘッドスライディング。セーフとなり、一、二塁から1死を挟んで代打で登場したのは宮崎敏郎だ。

 打率、打点でリーグトップの34歳。ここ4試合はスタメンから外れていたが、試合前の打撃練習からいつも通り準備をしていた。外角の変化球を左前へ運び、1点をかえして反撃ムードを高めた。

 さらに大田泰示の適時打で1点をかえすと、続く主砲・牧秀悟が左翼席へ逆転の3ラン。「とにかく後ろにつなぐ気持ちでいました」。チームはその後に5―5と追いつかれた。1点を勝ち越して再び6―6とされたが、延長十回に関根大気のサヨナラ打で勝ちきった。実に3度の勝ち越し劇だ。

 リーグ3連覇を狙うヤクルトに3連勝し、単独首位をキープした。三浦監督は「リードされていてもベンチが沈むことはない。できること、やらないといけないことがある」。

 斎藤隆、石井琢朗、鈴木尚典……。あの優勝を経験したメンバーが、そのベンチに今はコーチとして座っている。優勝するチームの雰囲気は、わかっている。加藤秀彬

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