やせて帰郷したパンダ、怒る中国ネット世論 友好の象徴だったけど…
米国の動物園で20年間飼育されたパンダが27日、中国に帰郷した。友好親善のため米国に貸与され、返還期限を迎えて中国に戻ったが、SNS上では、そのやせ細った姿に米国側の飼育状況を批判する声も上がった。冷え込む米中関係を映し出したかのような話題となっている。
中国に返還されたのは、米テネシー州のメンフィス動物園で飼育されていたメスのジャイアントパンダ「ヤーヤー」。27日に上海の空港に到着した。
ヤーヤーは2000年に北京動物園で生まれ、友好親善のため03年にメンフィス動物園へ。ともに同園へ貸与されたオスの「ルールー」が今年2月に死んだ。中国から派遣された専門家グループが調べた結果、心臓に病変が見つかったという。
ヤーヤーについても健康状態を確認したところ、皮膚病に伴う脱毛があった。ヤーヤーのやせ細った姿に注目が集まり、中国のSNS上では「園がパンダを虐待していたのではないか」と批判する声も出ていた。
動物園側の説明は
メンフィス動物園は虐待の疑いを否定している。ホームページでは、「ヤーヤーが小柄なのは栄養の問題ではなく遺伝的なもの」と説明。皮膚のトラブルは「免疫システムに関連するホルモンの変動の影響」と説明し、動物ケアチームや獣医師らによって細やかに見守られてきたとしている。
中国外務省の毛寧副報道局長は26日の会見で「(ヤーヤーは)メンフィス動物園にいる間、よく世話され、米国の人々に深く愛された」と述べた。
中国のパンダ外交に詳しい東…
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- 【視点】
中国「国宝」大熊猫愛国主義が、米国にも向けられるようになったのか、と思いました。私が駐在していたタイの北部にあるチェンマイ動物園にもパンダがいたのですが、「タイのエサは家具など工業製品用の硬い竹」と中国のネット民はかねて批判していました。1
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