長野県中野市の男女4人殺害事件で、警察官1人に対する殺人容疑で逮捕された青木政憲容疑者（31）が、死亡した女性2人について「（事件当日に）2人から『（ひとり）ぼっち』と言われたように聞こえ、恨みを爆発させた」と供述していることが、捜査関係者への取材でわかった。県警が慎重に供述の裏付けを進めている。

　捜査関係者によると、青木容疑者は、死亡した村上幸枝さん（66）と竹内靖子さん（70）から事件前に「ぼっち」と言われた、と県警に供述。1人で農作業をしていることを「ばかにしてきた」と思い恨みを募らせていたところ、当日の25日夕も散歩中の2人から「ぼっち」と言われたと思い、自宅の前や周辺でナイフで襲った、という趣旨の説明をしているという。

　一方、青木容疑者の母親は県警の聴取に対し、「ぼっち」と言われたとする青木容疑者の主張について「思い込みだと思う」と話したという。（高億翔、鶴信吾）