生成AI、「データ整備など開発力を強化」 「骨太の方針」原案
政府が6月にまとめる今年の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の原案で、ChatGPT(チャットGPT)などの生成AI(人工知能)について、「開発・提供・利用を促進する」とした上で、「最適な利用や、計算資源・データの整備・拡充などAI開発力の強化を図る」と記していることが分かった。
生成AIをめぐっては、国際的な開発競争が進む一方、規制のあり方が議論になっている。5月に広島で開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)の首脳コミュニケ(声明)で、国際ルールを議論する枠組み「広島AIプロセス」の年内創設を盛り込んだ。
原案では、「『広島AIプロセス』をはじめとする国際的な議論をリードする」とし、生成AIの開発などを進めるためにも「いわばガードレールとして、AIの多様なリスクへの適切な対応を進める」と明記。同時に「AI開発力の強化を図る」とした。
G7サミットでも議論された「信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)」にも言及。「DFFTを議論する国際枠組みを立ち上げ、規制等の相互運用性の向上や技術的な検証等の官民プロジェクトを進める」としている。
政府は5月26日の「AI戦略会議」でまとめた論点整理で、機密情報の漏洩(ろうえい)や偽情報などによる社会の混乱などAIのリスクを列挙。開発などを進めるためにも、「懸念やリスクへの適切な対処を行うべき」だとしていた。(相原亮)
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