生徒に出す課題づくりに、修士論文の相談相手に――。国や大学で対話型人工知能ChatGPT(チャットGPT)をめぐる議論が進むなか、教育現場で積極的に活用する例が相次いでいる。最低限のルールを決めて、「まずは使ってみよう」という試みだ。
「明治時代の日本の産業革命を象徴するポスターを制作しましょう。ポスターには重要な技術、産業、政策、人物、または教育制度の変化を含めてください」
佐賀県の私立東明館中学校・高校の社会科教員、山元祐輝さん(30)は最近、高校1年生にこんな課題を出した。実はこの文言は、チャットGPTに作らせたものだ。
あらかじめ教えるべき内容を入力し、「生徒たちに知識や理解を表現させるための課題を作って」と尋ねた。
ほかに導き出された課題の例は、「明治時代の人物や出来事をもとに風刺画を作ってみよう」「授業の課題が早めに終わった生徒には、明治時代の日本にタイムスリップした想定で、工場労働者の暮らしを書かせてみよう」などだ。
使い方の校内ルール、二つだけ
山元さんは、「自分では思いつかないようなものが多かった」と話す。授業準備の効率が格段に上がったという。
同校はすべての教員に授業の…
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