家族語る笑顔、もう入らない予約 犠牲の村上さん、美容室店主の思い

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前田健汰
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 長野県中野市で4人が殺害され、青木政憲容疑者(31)が自宅に立てこもった事件では、近くに住む村上幸枝さん(66)と竹内靖子さん(70)が犠牲になった。夕方の散歩が日課で、仲むつまじかった2人。人柄を知る人は、突然の出来事に現実を受け止めきれずにいる。

 村上さんが26年通った美容室の鈴木政行さん(64)は、いつも楽しそうに家族の話をしていた村上さんの姿を思い出す。

 夫が退職したときには「お父さんと一緒に旅行に行くんだ」。自分が遅く帰る日は「今日は娘に夕飯作ってもらって楽をするんだ」。にこにこしながら話していた。携帯電話の待ち受け画面は、孫の写真だった。

 青木政憲容疑者(31)が逮捕後、「自分がいつも1人でいることを女性がののしっていると思った」と供述していると報じられた。

愚痴すら聞いたことない

 鈴木さんは「村上さんは芯があり、ずばっと物を言うタイプだが、人の悪口は言わない。家族の愚痴すら聞いたことがない」。長年会話を交わしてきたから、他人をののしるような人でないことはよくわかるという。

 村上さんは以前、ホームセン…

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