第4回海外大を目指すなら、英語はどう伸ばす? 技能別に予備校講師が解説

有料記事

植松佳香
[PR]

 英語が使いこなせるようになったら、どんなに世界が広がるだろうか。そう考えたことがある人も多いのではないでしょうか。英語を習得するまでの道のりには様々なものがありますが、その一つに、海外の大学に進むという選択肢があります。海外進学は以前ほど珍しい選択ではなくなっているようですが、実態はどうなのでしょうか。

【連載】留学×私 夢への突破力

海外の学校に進学する――。そんな選択が、珍しくなくなってきています。そこでひらけた世界とは、どんなものなのか。夢に向かってチャレンジした人たちに、その経験を聞きました。

 文部科学省が今年3月に発表した日本人の海外留学者数に関する資料によると、2020年に学位取得目的で海外の教育機関に在籍した日本人留学生は、4万2709人。新型コロナウイルス流行の影響か前年比3割減で、それまでの10年間は5万~6万人で推移していた。進学先は、米国(約28%)、中国(約17%)、台湾(約12%)、英国(約7%)、オーストラリア(約6%)の順で多かった。

 進学先の相談や手続きの準備を手伝う留学エージェントの「留学ジャーナル」では、海外留学の大半は短期の語学留学で、海外の大学に進学する人はコロナ前は約2割だったという。英語圏では米国が根強い人気だが、近年は目的別に英国、オーストラリア、カナダなども人気だ。

 留学カウンセラーの柳田真友子さんによると、米国やカナダへの留学の場合、入学条件のやさしさや学費の安さから、2年制のコミュニティーカレッジに通ってから4年制大学の3年に編入するパターンが多いという。

 海外で大学に4年間通うとすると、授業料と生活費で約2千万~3千万円はかかるそうだ。「名門大は成績も学費も一流ですが、これを目指す高校生は増えています」

 以前は海外への憧れから進学する人が半数以上だったが、ここ数年は明確な目標を持って進学を目指す人が増えたと感じる。高校2年の秋以降に相談に来る人が多いが、日本での大学受験を終えてからや、日本の大学に入ってから海外大に関心を示す人も少なくない。

 「海外大を視野に入れるなら、まずは高校の英語を頑張っておくべきです。基礎があるかないかで大きく違う。国内大学へ進学する場合も英検やTOEFLなどのスコアは有利になります」

記事の後半では、英語力の伸ばし方を予備校の担当者に聞きました。TOEFLの読む、聞く、書く、話すそれぞれの項目でスコアを上げるために、具体的な勉強法も教えてもらいました。

TOEFLのスコアを上げるには

 英語圏の大学に進学するには…

この記事は有料記事です。残り2489文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    浜田陽太郎
    (朝日新聞記者=社会保障、定年後)
    2023年5月11日10時0分 投稿
    【提案】

    日常的に英語に触れるという意味で、私が愛用しているのは「NPR One」というアプリです。米国の公共ラジオ(National Public Radio)の放送が無料で聴けます。最初は、短くまとまった時事ニュースが流れ、あとは様々な番組が自動

    …続きを読む