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　岸田文雄首相は2日、7、8両日に韓国を訪れ尹錫悦（ユンソンニョル）大統領と会談する方向で調整していることを明らかにした。訪問先のガーナで報道陣の取材に応じ、「今後の日韓関係の加速や激変する国際情勢について、腹を割った意見交換を行うよい機会になると期待している」と述べた。

　尹氏が3月に来日した際、岸田首相との会談で、両国の首脳が頻繁に相手国を訪問する「シャトル外交」の再開で一致していた。岸田首相は、今月19～21日に広島で開く主要7カ国首脳会議（G7広島サミット）に尹氏を招待しており、「サミット前に訪韓が実現すればシャトル外交に弾みがつく」と語った。

　岸田氏が首相就任後に韓国を訪れるのは初めて。シャトル外交での首相訪韓は2011年10月の野田佳彦氏以来、約12年ぶりだ。

　日韓で最大の懸案だった徴用工問題では、韓国側は日本企業に代わり韓国政府傘下の財団が賠償相当分を支払う「解決策」を示し、日本側も評価した。ただ、韓国内では日本側の明確な謝罪がないといった批判があり、今回の会談で首相がどう語るかが焦点となる。（アクラ=阿部彰芳）