能登半島地震、沖の方に震源拡大「津波の恐れも」 政府の地震調査委
石川県能登地方で相次いでいる地震について、政府の地震調査委員会の委員長、平田直・東京大名誉教授は6日、この地域で2年間以上、地震が活発な状態が続いているとして「数カ月、場合によっては年単位で現在と同じような、震度6級の地震が起きうることを十分、考慮してほしい」と話した。
6日午後に地震調査委の臨時会が開かれ、地震の原因や今後の見通しなどについて議論。会合後に平田さんが記者会見した。
この地域では、2020年12月ごろから地震活動が活発化している。気象庁によると、同12月から震度6強を観測した5日午後2時42分の地震の直前までに、震度1以上が313回発生。この地震以降も、6日午後4時までに52回起きている。
要因として地下深くから上昇してきた水(流体)の影響が考えられている。ただ、平田さんは「流体の移動で地震が起きやすくなったことまでは理解できているが、一つ一つの地震にどう影響するかまでは解明できていない」と述べた。
5日午後2時42分の地震は能登半島の北の海の底で起きた。気象庁によると、石川県珠洲市などで0・1メートルの津波を観測したという。それ以降、地震が起きる場所がさらに北の海域にも広がっている。平田さんは「海域で大きな地震があれば、津波にも十分に注意していただく必要がある」と述べた。
能登半島の北側の海域には…
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