栃木の人口、35年ぶりに190万人割れ 日光市はピーク比2割超減

山下龍一
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 栃木県の人口が4月1日現在で、約35年ぶりに190万人を下回ったことが分かった。ピーク時の2005年12月に比べて6%減った。少子化が進み、人口減に歯止めがかかっていない。

 県の毎月人口推計で判明した。4月1日現在の県の人口は189万8513人。前月比で3510人減少した。前月比で増えたのは上三川、那須両町だけで、ともに微増だった。

 出生数から死亡数を差し引いた「自然動態」は、今年3月まで162カ月(13年6カ月)連続で減少している。3月の出生数は819人、死亡数は2192人だった。

 例年、進学や就職を控えた3月は引っ越しが多く、県外転出が増える。3月の県外への転出超過は2137人に上った。

 県人口が190万人を超えたのは1988年6月で、190万578人だった。ピークは2005年12月の201万7664人。以降は減少局面に入った。200万人を割ったのは11年11月で、199万9972人だった。

 県統計課によると、05年12月のピーク時と比べて人口が増えたのは、宇都宮、さくら、小山の3市。茂木、那珂川、塩谷の3町、那須烏山、日光両市はピーク時からいずれも2割以上人口が減った。山間部で人口減の傾向が強い。

 統計課の担当者は、県として中長期の人口試算はしていないとしたうえで「全体として人口が回復する見込みはない」という。

 同じ北関東各県の4月1日時点の人口は、群馬県が190万2834人、茨城県が282万8848人となっている。(山下龍一)

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