第6回65の本棚に65人の書店主 並んだ愛と夢、横浜に人が行き交う場所

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阿部育子
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 38センチ四方に仕切られた本棚。うさぎに関する本だけが並んでいるかと思えば、別の本棚には鳥取県に関する本があふれるように置いてある。本棚一つひとつが小さな書店で、それぞれに「オーナー」がいる。

 横浜・馬車道駅近くで2021年6月にオープンした「LOCAL BOOK STORE kita.(きたっ)」。コミュニティー運営などの事業を展開する「マスマススクエア」が運営するコワーキングスペースを改装し、本棚スペースを貸し出している。

 マスマススクエアの森川正信代表取締役(47)は「本を紹介したい、人と交流したい、目的は何でもいい。自己表現や新しいことに挑戦する人を応援できたら」と話す。

 オープンのきっかけは新型コロナウイルスの影響だ。街から人の姿が消え、貸し出しスペースの利用も激減し、自主イベントの開催も難しくなった。

 そこで森川さんは友人である楽天元社員、中西功さんが東京都武蔵野市に開いたシェア型本屋「ブックマンション」を思い出した。コロナ禍で人とのつながりが途切れるなか、本屋なら人が行き交う場所になるのでは――。そう考えた。

「もうからない」と伝えられても

 本棚の賃料は月4千円(学生…

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