公立中の制服にブレザー化の波 評判は上々、ズボンを選ぶ女子生徒も
仙崎信一
4月6日。入学式があった鹿児島市立武(たけ)中学校(490人)の校舎は、例年以上にフレッシュな雰囲気に包まれていた。伝統の学ランとセーラー服を着た2、3年生の中に、ブレザータイプの制服を着た新1年生が加わったからだ。
武中出身の清藤晃さん(49)はPTA会長として入学式に出席した。「1年生を見かけたとき、思わず『どこの学校ですか』と聞きそうになった。印象が変わりましたね」
武中がこの春から採り入れた新しい制服は、上着が紺色のブレザー。ズボンとスカートはグレーのチェック柄で、男女を問わず選択できる。中に着るシャツはポロシャツで、「汚れが目立たない」「透けない」という点で紺を選んだ。
中学の制服といえば男子は学ラン、女子はセーラー服――。そんな常識が変わってきています。ブレザー化の波が押し寄せる背景を取材しました。
武中によると、2022年が3年に1度の制服等検討委員会の年だった。教職員や地域住民らでつくる検討委で話し合うなかで、①性的少数者(マイノリティー)への配慮のため性別によらない制服があっていい②スカートは冬に寒いので防寒対策が必要、という理由から制服を考え直すことにした。
保護者、地域、在校生にアン…
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