次期戦闘機の国際共同開発、どう臨む? 三菱重工の現場トップ語る
相原亮
日英イタリア3カ国が共同開発する航空自衛隊の次期戦闘機について、日本の開発主体となる三菱重工業の責任者・杉本晃氏が朝日新聞の取材に書面で応じた。同社が開発を断念した国産初のジェット旅客機「スペースジェット」(SJ)の経験者も参加しており、SJの知見も「活用可能」と説明。蓄積した戦闘機の最先端技術などを通じ、「開発に十分貢献できる」と強調した。
同社は2020年末に小牧南工場(愛知県)に「次期戦闘機設計チーム」を結成し、開発を進めている。杉本氏は1992年に入社し、現在は航空機・飛昇体事業部の技師長を務める。
次期戦闘機の開発体制について、杉本氏は「具体的な人数は控える」としたが、「陣容を拡充しながら開発に取り組んでいる」と説明。「SJ事業経験者も一定規模参画し、事業を進めている」とした。
その上で、「SJの開発過程で得た、大規模複雑系のプロジェクトマネジメント、インテグレーション(統合)能力や飛行試験などは民間機、軍用機に関わらず航空機開発に共通して活用可能だ。SJ開発経験者を防衛部門に配置することで、次期戦闘機の開発に生かしていく」とした。
日本は米国との共同開発の経…