大手芸能プロダクション「ジャニーズ事務所」の創業者、ジャニー喜多川氏(2019年に死去)から、所属タレントが性被害を受けていた疑いが浮上している問題をめぐり、ファンらでつくる団体が11日、第三者による検証・調査などを求める1万6125筆の署名を事務所に提出したと発表した。団体は記者会見で「被害者の声に誠実に耳を傾け、この問題がなぜ見過ごされてきたのか説明をしてほしい」と訴えた。
署名を提出したのは、ファンら4人で作る「PENLIGHT(ペンライト) ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会」。同会は事務所への要望書で、第三者委員会などを設置し、性加害の検証や実態調査を実施すること、性暴力被害を訴えた人に対して事実を認め謝罪すること、被害者への支援、再発防止措置を定めることなどを求めた。
会の設立の大きなきっかけは、4月12日に元ジャニーズJr.でミュージシャンとして活動するカウアン・オカモトさん(26)が会見を開き、自身の性被害について証言したことだった。
会の発起人の高田あすみさん(仮名)は10年以上、ジャニーズの所属タレントを応援してきた。被害者が声をあげる一方で、タレントが今までと変わらずにテレビに出たり、コンサートをしたりしている現状に違和感を感じたという。
タレントを応援することは性暴力に加担することになるのではないかと、ファンをやめようとも思った。しかし、それは問題から目をそらすことにもなると考え、ジャニーズのタレントを応援し続けるためにも、何かできることはないかと、会を立ち上げた。4月19日からオンライン署名を呼びかけた。
会見で高田さんは「性暴力被害者が声をあげたのに、それに何も応えない社会が恐ろしい。声をあげた被害者に応えていく社会にしていきたい」と話した。
事務所側は対面提出断る
署名や要望書は、事務所での対面での提出を求めたが、事務所側が断ったため、郵送したという。事務所からは、メールで受領書が送られ、「個別に回答することは差し控えたい」などと記載されていた。
同会は、署名サイト「Change.org」で、現在も署名を募っている。
喜多川氏をめぐっては、19…
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