中国新車販売、ゼロコロナからV字回復 それでも「需要まだ弱い」
北京=西山明宏
中国の4月の新車販売台数は前年同月比で82・7%増の215万9千台だった。中国自動車工業協会が11日に発表した。1年前は上海などでロックダウン(都市封鎖)があり、生産停止や販売の落ち込みがあったためだ。ただ、数字の比較ではV字回復でも、販売が好調を維持しているとは言いがたい。
車種別に見ると、4月の乗用車の販売台数は同9割弱、トラックなどの商用車は同6割増えた。中でも電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車、燃料電池車を指す「新エネルギー車」の4月の売れ行きは63万6千台と、前年同月比で2倍売れた。
今回の大幅な伸びは比較対象となる昨年4月の数字が低かったことが大きく、今年に入って伸び悩む販売状況が回復したわけではない。政府の販売優遇策が昨年末で終わり、雇用不安で大型消費を避ける動きが広がっているためだ。
各社が危機感を強める中、市…