第1回「核なき世界」探ったオバマ政権高官の危機感 「米は核戦力増強も」

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ワシントン=清宮涼
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連載 「核なき世界」はどこへ G7広島サミットを前に

 ロシアが核の脅しを強め、中国が核戦力を増強するなど「核なき世界」に逆風が吹く中、広島で19日から主要7カ国首脳会議G7サミット)が開かれます。米オバマ政権で国防次官補代理を務め、核態勢見直し(NPR)などの策定に携わったブラッド・ロバーツ氏に、当時の経験を振り返り、今の世界をどう見るか聞きました。

 ――オバマ元大統領は2009年にプラハ演説で「核なき世界」の実現を訴え、10年にはロシアとの間で新戦略兵器削減条約(新START)に署名しました。しかし、ロシアはウクライナに侵攻し、今年2月には新STARTの履行を一方的に停止しました。核をめぐる現状をどう見ますか。

 「23年の状況は、09年とは全く異なります。当時は、(核保有国である)米英仏ロ中が協力して核をめぐる秩序を守れると考えることができました。いまは5カ国の協力が機能するか疑わしくなっています。5カ国は昨年1月、『核戦争に勝者はおらず、決してその戦いはしてはならない』と声明を出しましたが、その直後にロシアはこの声明を信じていないことが明らかになりました」

記事後半では、「核なき世界」を掲げたオバマ政権の中枢にいたロバーツ氏が、なぜ米国の核戦力の増強が必要だと考えるのかを語っています。当時のオバマ政権に、核軍縮の成果が不十分だとして、日本などから批判が出たことについても詳しく聞きました。

 「我々は軍縮条約のない、不…

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