トルコ大統領選、エルドアン氏が勝利宣言 経済低迷・強権批判を退け
中東の地域大国トルコの大統領選の決選投票が28日に投開票され、高等選挙委員会は同日夜、レジェップ・タイップ・エルドアン大統領(69)が勝利したと発表した。エルドアン氏は「今後の5年間、国を率いる責任を再び与えてくれたすべての国民に感謝する」と述べ、勝利宣言を行った。経済の混乱や2月に起きた大地震への対応で批判を浴びてきたが、支持層を着実に固めた。任期は5年間。トルコは欧米諸国と軍事同盟関係にありながら、ロシアによるウクライナ侵攻では仲介役として動いており、今後も独自の外交姿勢を続けるとみられる。
政府系のアナトリア通信の29日の報道では、開票率100%で、エルドアン氏の得票率が52・18%、野党6党の統一候補ケマル・クルチダルオール氏(74)が47・82%となった。投票率は84・15%だった。
エルドアン氏は最大都市イスタンブールの自宅前で、支持者らにバスの屋根の上から演説。「我々はこれまでもそうであったように、あなたたちの信頼に応えていく」と訴えた。
今回の大統領選には計4人が立候補(1人はその後に撤退)した。
14日の第1回投票では、得票率首位のエルドアン氏=49・52%=と、2位のクルチダルオール氏=44・88%=がいずれも当選に必要な得票率50%を超えず、2人による決選投票に持ち込まれた。
エルドアン氏は2002年の…