取締役会で虚偽報告横行の日本郵便 現場は「スケープゴートじゃん」
藤田知也
日本郵便本社が4月26日に公表した調査結果を見て、郵便局の移転業務を担ってきた支社の社員は「なんだこれ」と思わずにいられなかった。
賃料収入が得られる局舎を郵便局長に持たせるため、取締役会への虚偽報告が103件あり、全国9支社の50人超が関与していたと発表された。その動機や原因について、公表資料にはこう書かれてある。
「事務が煩わしく、労を嫌がった」
「調達手続きの理解が希薄だった」
仕事の煩わしさや手続きの理解不足。そんな理由でウソの報告書を作る社員がこれほど多いというのか――。
不正に関わり始めた日の苦渋は、今もはっきりと覚えている。
文書には残さない「現場ルール」
「局長が局舎を欲しがる場合…