働くロボ「ワークロイド」続々 歯科医を育て、家を建て、下水を調べ

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編集委員・大鹿靖明
【動画】福岡歯科大で実習に使われている「ペディアロイド」=大鹿靖明撮影
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現場へ! ロボット野郎一代記④

 女の子が「痛いよ」と泣き叫ぶ。「大丈夫、麻酔をするから」。でも泣きやまない。突然けいれんが始まった。大変だ。瞳孔が開いている。誰かが「早く救急車を」と叫んだ――。

 福岡歯科大(福岡市)では、テムザックが開発した患者ロボット「デンタロイド」2体と小児患者ロボ「ペディアロイド」1体の計3体を導入し、歯科医の卵にこんな実習をしている。

 吐いたり顔色が変わったりして病状が急変し、心電図や血圧の計測もできる。特にペディアロイドは手足をばたつかせて泣いて暴れる。「歯科医にとって子どもが泣いて暴れるのは、とても緊張を強いられます」と客員教授の尾崎正雄(66)は言う。臨場感にあふれ、「ロボットとわかっていても、どうしたらいいだろうと焦ります」「一回経験するだけでもだいぶ違います」と実習生は話した。

 テムザックは2010年、昭…

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