今月19日から広島で開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、ウクライナのエミネ・ジャパロワ第1外務次官が朝日新聞の取材に応じ、G7への期待などについて語った。また、ジャパロワ氏は先月末のゼレンスキー大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席との電話協議の場に同席。協議の様子や中国の役割について語った。
――今月、G7サミットが日本で開かれます。G7や日本に期待することは?
G7や世界における日本の強いリーダーシップ、そして日本の支援に対し、私たちはとても感謝しています。真の友人だと考えています。広島でのサミットは重要な舞台となります。ウクライナの声を世界に届けるための場が設けられました。これは世界がウクライナを気にかけていることを意味します。この戦争はウクライナだけの問題ではありません。
国連安全保障理事会の常任理事国であり、世界で2番目の軍事大国(でもあるロシア)が統治権を奪うために、理由もなく隣国(ウクライナ)を攻撃しました。1994年にウクライナは(米英ロと)ブダペスト覚書を交わしました。ウクライナは、核兵器を放棄する代わりに安全を保証されたのです。その安全を保証した国(の一つであるロシア)が攻撃してきたのです。地球上でだれも安心できないことを意味しています。
したがって、ロシアと戦い、打ち負かし、罰を与え、責任を負わせることはウクライナ以外の他の国にとっても重要なのです。
ロシアは巨額の資金を使って、うそで塗り固められた世界をつくろうと、プロパガンダを広めています。西側諸国は分断されている、世界はウクライナを支援しない、ウクライナはファシストやナチ国家だ、といった内容です。こんな物語を信じている人がたくさんいるのです。真実で世界を作り上げ、ロシアが広めているのは単なるうそだということを示すためにも、G7サミットは大切です。
習近平氏と大統領の「59分間の会話」で何が?
――ゼレンスキー大統領と習近平国家主席が4月に電話協議をしました。成果をどう考えますか?
これは周知のことですが、ゼ…
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