金光大阪が大阪桐蔭相手に守り勝つ 決勝打を放ったセンバツ経験者

松永和彦 小島弘之
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 春季近畿地区高校野球大会大阪府予選は18日、大阪シティ信用金庫スタジアム(大阪市此花区)で決勝があり、金光大阪が大阪桐蔭を2―1で破って初優勝を果たした。3位決定戦は近大付が大商大堺に1―0で勝利。金光大阪、大阪桐蔭、近大付の3チームは、27日から大阪府内で開かれる近畿大会に出場する。

戦評

 ◎…金光大阪が守り勝った。一回、2死満塁から岡治の適時二塁打で2点を先制。エースのキャリーは1失点の好投。守備陣が無失策、2併殺でもり立てた。大阪桐蔭は六回、小川の適時二塁打で1点を返すも、七回以降は得点圏に走者を進められなかった。

決勝打放った金光大阪・岡治選手「選抜での経験が…」

 金光大阪の選手たちはその瞬間を穏やかに迎えた。優勝を決めて笑みを見せたが、すぐに試合終了の整列をした。

 「優勝の駆け寄りは夏の大会までとっておきます」

 決勝点となる2点適時二塁打を放った岡治尚希選手(3年)は、強豪の大阪桐蔭を破っての優勝にも冷静にそう答えた。

 昨年の選抜大会を経験した。2回戦の木更津総合(千葉)戦で途中出場すると安打を放った。次戦の準々決勝でも1安打を放ち、チームに貢献した。「全国レベルの好投手と対戦してきた。選抜での経験は自信になっています」と話す。

 一回裏、2死満塁の好機で打席が回る。大阪桐蔭の投手が相手でも自信を持って打席に入った。高めの甘い直球をたたいた打球は、先制の適時二塁打に。塁上で右腕を大きく振り上げた。「攻める気持ちで打席に入りました。結果が出てうれしい」

 横井一裕監督は「落ち着いてよく打った。この試合を通じて少し成長したかな」。岡治選手はいつもしかられ役だといい、この日は初めてほめたという。

 金光大阪は大阪1位という成績で近畿大会に臨む。岡治選手は「近畿大会でも優勝目指して頑張ります」と意気込んだ。(松永和彦)

3安打放った大阪桐蔭・南川選手「もっと鍛えなければ」

 2点を追う大阪桐蔭の六回表、南川幸輝選手(3年)が内野安打で出塁した。「風が強かったので長打は狙わなかった」。後続の犠打と適時二塁打で、この日、チームでただ一人、生還の本塁を踏んだ。

 今大会、本塁打4本を放つ活躍を見せた。最近は「軽い力で強い打球が打てるようになってきた」という。本人が理由の一つに挙げるのは、就寝30分前に約500グラムの特大おにぎりを食べていること。体重が4~5キロ増え、足腰が強くなってきた。

 決勝でもチーム最多の3安打を放ったが、1点差で敗れた。「相手チームの勢いに負けた。近畿大会、夏に向けてもっと鍛えなければ」。南川選手は試合後、悔しそうな表情で話した。(小島弘之)

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