第3回2週間で500ページ…宿題に悩む中高生 「大量・一律」への警鐘も
宿題が終わらない (3)
宿題が終わらない、難しすぎて答えを写すだけ……。中高生らの声に耳を傾け、その背景を探ると、宿題の本来のあり方が見えてきます。どういった宿題であれば、子どもの力を伸ばすことにつながるのでしょうか。
東京大社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の2022年の調査によると、高校生の1日の宿題時間は平均49・1分で、近年、やや減少傾向にある。宿題は本当に終わらないのか。
「中堅進学校あたりが、過剰に宿題を出している」。福岡市中央区で学習塾や単位制高校を運営する鳥羽和久さんは、普段接する生徒らを見てそう感じている。定期テストの2週間前に5教科で問題集計500ページ近い量を出していた中学校もあった。高校生からは、宿題の量が多いという話を聞くという。「物理的に終わらない。宿題がこなすものになっている」
背景には、信頼関係のなさが見え隠れする。「中堅校は、強制的にやらせないと生徒が勉強をしないと思っている。子どもが勉強をしていないことが不安な保護者が、宿題を出してほしいと学校に伝え、その期待に応えるための宿題を出している先生もいるだろう」
高校生たちに聞いてみた。
東京都内の私立中高一貫校に通う高校2年の男子生徒は「宿題の量が多すぎて悩んでいる」と言う。
数学では、テストが近づくと、テスト範囲の単元の問題プリントが配られる。答えはプリントの裏に書いてあるが、途中の解法は書かれていない。解き方が分からない時は、ネットで似た問題を探して解き方を探す。宿題を終わらせるのは午前1時ごろだ。
テストは平均点以上なのに低い成績 理由を尋ねると
家だけでは宿題が終わらず…
- 【提案】
すでに理解している事項も含め、児童生徒全員が一律の大量の宿題を求められ疲弊している現状には確かに問題がある。教員一人当たりが担当している児童生徒数が多すぎることによってカスタマイズした宿題が出せないことへの対処としては、担当児童生徒数(一学
- 【視点】
子どもが小学校に入り、入学式の数日後には、宿題が出され始めました。地域にあるごく普通の公立小学校なので、驚きました。 出される宿題は、漢字の練習と、算数のプリントやドリル、そして簡単な体操。特に当初は、学習の定着といった目的よりも、「家