キトラ「白虎」公開 高松塚「飛鳥美人」なども
清水謙司
奈良県明日香村のキトラ古墳(7世紀末~8世紀初め、特別史跡)の国宝極彩色壁画の一部が、村内の「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」で一般公開されている。6月18日まで(31日と6月14日は閉室)。無料で見学できる。
キトラ古墳の壁画は今年で発見40年をむかえる。今回は、古墳の石室の西壁に描かれていた白虎を見ることができる。東壁の青龍、南壁の朱雀、北壁の玄武とあわせて「四神」と呼ばれる想像上の生き物だ。西の方角をつかさどると考えられている。
キトラ古墳の壁画には、頭が獣で体が人間の姿をした「十二支像」も知られている。その新知見が今年3月、文化庁の検討会で報告された。十二支像のうち、辰(たつ)、巳(み)、申(さる)の図像があったことが、科学的な調査で確実になった。会場では、申のことを学べるパネルも展示している。
一般公開の定員は各日約330人。定員に達していない日時もあり、2次募集をしている。空きがあれば当日も受けつける。問い合わせは事務局(06・6281・3060)へ。
一方、昨年に発見50年をむかえた高松塚古墳の国宝極彩色壁画も、同村の仮設修理施設で今月26日まで無料で一般公開している。「飛鳥美人」で名高い西壁女子群像のほか、東壁に描かれた青龍、女子群像、男子群像、北壁の玄武を見ることができる。定員は各日約200人。事前の申し込みが必要でほぼ満員となっているが、空きがあれば当日も受けつける。問い合わせは事務局(06・6281・3040)へ。(清水謙司)
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