富士山「弾丸登山」の懸念増 早くも相次ぐ山小屋予約、外国人からも
池田拓哉
富士山の山開きまで1カ月余り。ふもとでは安全祈願祭が開かれるなど、登山者受け入れの準備が進む。「コロナ明け」ということもあり、山小屋には開山後の予約がすでに殺到。早くも満室が相次いでいる。自治体や山小屋の関係者らは、十分な休息をとらないまま徹夜で山頂をめざす「弾丸登山」の増加に懸念を強めている。
山梨県富士吉田市にある吉田口登山道の入り口に立つ慰霊碑の前で22日、開かれた安全祈願祭。市や富士山吉田口旅館組合、富士吉田署などの関係者約30人が参加した。
参加者を代表して「ふじよしだ観光振興サービス」の真田吉郎常務理事が「登山のリスクを軽んじる結果、けがや体調不良、遭難、生死に関わる事態に発展するケースもある」と述べ、対策や注意喚起に官民を挙げて取り組む重要性を強調した。旅館組合の中村修組合長は取材に「弾丸登山が心配だ」と語った。
山小屋で進む個室化、減る収容人数
今年の富士山は弾丸登山に伴…